HSPとは? 繊細さんの特徴をわかりやすく簡単に解説します
こんにちは、うなんです。
「HSPという言葉を耳にしたけど、いったい何なの?」
という方に向けて、HSPについて簡単にわかりやすく紹介します。
また、HSPかどうかの判断の指針となる簡単なチェックリストや、HSPが生きやすくなるための提案も、記事の後半にてご用意しています。
HSPの中にもいろいろな人がいるので、全ての人に完全に当てはまるわけではありませんが、傾向や特徴を理解する手がかりにしてください。
私自身がHSPなので、HSPという言葉を知った時には、「こういうことだったのか!」と溜飲が下がる思いをしました。
HSPであることによる悩みや良さも、実際にたくさん経験しているので、その体験談を交えつつ、HSPのことを皆さんにも知っていただけたらな、と思います。
これを読んで、少しでもHSPの理解が広まってくれたら、うれしいです。
HSPとは? 簡単にいうとどんなもの?
HSPとは、Highly Sensitive Person という言葉を略したもので、「とても敏感な人」という意味です。
外部からの刺激に、とても敏感に反応してしまう人のことを言います。
具体的には、たとえば、強い光や音などが苦手だったり、人の多いところに行くとすごく疲れてしまう、というような特徴があります。
近年では、「繊細さん」の本が話題になるなど、HSPは「繊細さん」と呼ばれていることもありますね。
人口の約20%がHSPだとされており、つまり「5人に1人が繊細さん(HSP)」であると言われています。
ちなみにHSPは、病気ではなく、個人の持つ「とても敏感だ」という性質を表すものです。
これは生まれ持った性質であり、赤ちゃんの頃から刺激に対して強い反応を示すということが研究で明らかになっています。
生まれつき、自分の中に入ってくるあらゆる情報を、無意識のうちに敏感にキャッチする繊細さを持っているのが、HSPなのですね。
HSPが感じる刺激や特徴について
HSPが敏感に感じ取る刺激となるものは、身近にたくさん溢れています。
HSPが敏感に感じる刺激
- 日光や照明などの光
- 話し声や工事の音など、周囲の音
- 暑さや寒さなどの気候
- 食べ物や薬剤などの強い匂い
- 皮膚、身体の痛み
たとえばこのような、五感から取り入れる情報を、HSPの人は他の人よりも強く受け取ります。
些細な刺激も受け取れるような繊細さを持っているので、刺激過多にも陥りやすく、日常生活でも「なんだか疲れたなあ」と感じやすいのが特徴です。
また、HSPの人は、精神的な影響を受けて、強く感情を動かされることも多いです。
たとえば…
- 怒っている人を見ると、自分が怒られているように感じる
- 映画などの作品を見ると、感情移入してすぐに泣いてしまう
- 相手がどういう気持ちなのか、よく察知することができる
といった、感受性が強い点も特徴です。
他人の気持ちに寄り添うことができるので、思いやりのある人が多いでしょう。
また、争いなどは見るのもするのも苦手なので、そういった環境からは身を引く傾向があります。
恐怖をより強く感じるだけではなく、他の人よりもより深く喜びを感じることもできます。
HSPは、外からは見えづらい、内面の世界がとても豊かなのです。
「生きづらさ」を感じることも…
HSPの人は、その敏感さゆえに、日常生活や人間関係などの節々で、「生きづらさを感じる」ということがあります。
というのも、学校や会社などの社会においては、HSPとは違ったタイプの行動をする人のほうが評価をされる傾向があるからです。
大人数の賑やかな場所で社交性を発揮しているようなタフな人のほうが、物静かで控えめなタイプの人よりも、エネルギッシュで価値があると多くの場合思われがちでしょう。
そのため、控えめなHSPは低い評価をされてきた経験が多く、抑圧されたような自己否定の感覚が生まれやすいのです。
HSPである私の体験談
私自身もHSPで、生きづらさを感じる生活を送ってきました。 たとえば、学校や会社などで集団の中にいると、すぐに一人になって休憩したくなってしまいます。 怒る人を見ると、神経の奥まで痛むような感覚になるし、周囲の環境に気を取られて自分の考えに集中できないことも多々あります。 それでいて何事も深く考え過ぎてしまうので、みんなから取り残されているような感じもありました。 かなり涙もろくて、人の話を聞いたり、創作物を見ては、よく泣きます。 このように感じやすい性質を持っているので、数年前にHSPというものの存在を知るまでは、どうしてこんなにつらいのだろうか、と悶々とすることが多かったです。
かんたんHSPチェックリスト
「飲み会に行ったあとは、楽しかったけどやたらと疲れてしまっている」
「一人で静かに過ごす時間がないと、耐えられない」
こうした思いがある、という人は、実は自分が「HSP:繊細さん」だからかもしれません。
「ずっと生きづらさを感じていたけれど、HSPの存在を知って気持ちが楽になった!」という人もたくさんいます。
そこで、HSPの特徴をまとめた、簡単なチェックを用意しました。
ご自身にどれだけ当てはまるか、よければここでチェックしてみてください。
かんたんHSPチェック(13項目)
- 美しい芸術に触れたり、自然を見たりすると、深い喜びを感じる
- 動物や植物の状態を敏感に察知できる
- ショッピングモールやレジャー施設など、人が多く刺激的な場所を苦手に感じる
- 他の人の怒りに触れると、その矛先が自分でなくても、ストレスを感じる
- 仕事や作業中に、他の人から見られていると、気になって集中できない
- 暴力シーンなどの映像を見ると、何日もその影響を引きずってしまう
- 食事会などに参加したとき、何時間もその場にいると、一人になって休憩したくなる
- 些細なことにも感動し、涙もろい
- 大きな音や、強い光、匂いなどを不快に感じることがある
- 痛みを感じやすい
- 何をするにも、基本的によく考えてから、行動する
- 交友関係では、狭く深い繋がりを持つことができる
- 一人の時間を楽しむことができる
あなたはどれくらい当てはまりましたか?
以上はHSPの特徴のほんの一部を集めた、ごく簡易的な項目ですが、これらにより多く当てはまる人ほど、HSPの可能性が高いと思われます。
苦手なことも多いけれど、深い思考能力と豊かな感情を持っていることがわかりますね。
HSPが生きやすくなるためにできること
HSPは、豊かな感性を持つ反面、困難な環境に置かれて悩むことが多いのも事実です。
HSPがその性質を活かし、生きやすくなるためには、適切な環境を整えてあげることが重要です。
よりよい環境をつくるために、本人ができること、そして周りの人ができることを紹介します。
自分自身をよく理解すること
「自分はHSPだ」ということに気がついたら、より深く自分を知ることがまず大切です。
そうすることで、自分がどんなことに傷つきやすいのか、あるいはどんな能力に長けているのか、ということがわかるようになります。
強い刺激を意識的に減らすように対策することもできるようになりますし、自分の良さを伸ばすことに目を向けることもできます。
幸いなことに、今はインターネット上でも、書籍でも、HSPに関する情報をたくさん見ることができます。
たとえば、このサイト内の記事でも具体的な対策を紹介していますし、あるいは、イルセ・サン『鈍感な世界に生きる 敏感な人たち』という本は、HSPを深く知る入り口にぴったりです。
このようにHSPを通じて、まずは自分のことをよく理解することが、生きやすい世界へと向かう第一歩です。
周囲の理解を得ること
あなたがHSPであるなら、それを周りの人にも伝えることで、身の回りの環境を良くすることが期待できます。
「多くの人との集まりの中に長時間いると、そのあと一人になる時間が必要なんだ」「人混みやうるさい場所は苦手なんだ」ということを、身近な人に伝えてみましょう。
一人でつらさを抱え込まないことで、ストレスが軽減されます。
あるいは、あなた自身ではなく、あなたの身近な人がHSPだと思われるのであれば、こうしたHSPの気持ちへの理解を高めることが、精神的な手助けになります。
ぜひこの機会に、HSPの存在を知り、その特徴や気持ちを少しでもわかっていただけると、とてもうれしく思います。
そしてその理解が、あなたとHSPの人との深い関係を築いていくための、大きな手がかりになることでしょう。
HSPは素晴らしい性質です
HSPの基本的な内容や、その特徴について、今回はご紹介しました。
「自分ってHSPだったのかも」と本人が気が付くきっかけになったり、「あの人の気持ちをもっと考えよう」といった周囲の方の理解の第一歩になれていれば、幸いです。
HSPについての認識がより広がることで、みんながそれぞれの幸せな人生を歩めることを願っています。
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